• プロが徹底解説!インターンシップ導入計画の立て方と運営のステップ
公開:2023/12/24  更新:2024/02/23

プロが徹底解説!インターンシップ導入計画の立て方と運営のステップ

学生に言われる長期インターンシップは「意味ない」「やめとけ」という意見。それは受け入れ側の会社に原因があった。企業がやるべき長期インターンシップの方法について徹底解説。
長期インターンシップ導入計画と運営

インターンシップの導入を検討中の経営者、人事担当者の皆様へ。
本記事では、人材発掘やブランディング効果、若手育成の観点から見たインターンシップの実際の目的や導入のメリット・デメリット、成功させるための戦略的な計画立案や運営方法、さらに終了後のフォローアップ方法について詳しく解説します。
一体どのようにインターンシップを運営すれば企業にとって最大の効果を得られるのか、具体的な手段と戦略を網羅しています。

1.企業におけるインターンシップの目的とは

インターンシップは、企業にとって大きなメリットがあり、今後その意味合いはより強いものになっていきます。大きな目的は以下の通り、大きく3つに分けられます。

1.1 人材発掘の場としてのインターンシップ

最も一般的な理由は、優れた学生を見つけるための人材発掘です。
インターンシップに参加する学生は、一般的に自身のキャリアを真剣に考え、主体的に行動する傾向にあります。
このため、企業はインターンを通じて潜在的に優秀な人材を早期に確保しやすくなることができます。
例えば、トヨタ自動車やソフトバンクなどの大手企業では、インターンシップを学生との最初の接点と位置づけ、その後の採用につなげることを活発に行っています。

1.2 ブランディングの一環としてのインターンシップ

次に、企業が自らのブランディングを目的にインターンシップを行うことも一般的です。
インターンシップは学生に対する企業の魅力を伝える優れた機会であり、企業文化や働き方、商品・サービスについて理解を深めてもらうことが可能です。
大手アパレル企業のユニクロでは、インターンシップを通じて自社のファッション業界におけるビジョンや価値観を共有し、学生からの理解と支持を得る活動を行っています。

1.3 若手育成のプラットフォームとしてのインターンシップ

また、企業にとってインターンシップは若手の育成の場でもあります。
参加者に対して実際の業務を任せることで、早期からビジネスの現場感を経験させるとともに、早期の段階から企業に対するロイヤルティを形成することが可能です。
大手IT企業のDeNAでは、インターンシップ生に実際のプロジェクトに参加させることで、その能力を最大限に引き出し、さらには新たな発見やイノベーションを促しています。
これらの理由から、インターンシップの導入・運営は企業にとって重要な戦略の一つとなっています。
そのため、成功のための具体的な計画とその運営方法について理解することが求められます。

2. インターンシップ導入のメリットとデメリット

インターンシップを導入することには数々のメリットとともに、デメリットも存在します。本章では、その両方について説明します。
詳しくは、アルバイトにない長期インターンシップの魅力をに詳しく解説しています。

2.1 メリット

実際の業務を経験することで、社員としての可能性を見極める

インターンシップ参加者に実際の業務を経験することにより、その人物が将来的に社員として活躍できる可能性を見極めることができます。
一方で、参加者自身も自分が就きたい分野や業務、自分に合った企業文化を見極めることができます。
インターンシップは一種のコミュニケーションですから、互いに適性を確認する絶好の機会と言えるでしょう。

企業文化や仕事の内容を理解したうえで、本採用への道を開く

インターンシップ参加者は企業文化や仕事の内容を理解した上で、自社への本採用を検討することができます。
これは企業側からすれば、採用後のトラブル防止につながると言えるでしょう。
また、参加者自身も企業側から直接フィードバックをもらい、自己成長のきっかけとすることができます。

2.2 デメリット

運営側の人材確保や時間と費用の投資が必要

インターンシップを運営するためには、人材の確保と時間・費用の投資が必要になります。
インターンシップ生のフォローを行う社員の確保と同時に、フォローを担う社員の代わりに、日常業務を行う社員が必要になります。
対応できる社員が一定必要になってしまう状況で、無理にインターンシップを実施し、適切な指導・指示ができなければ、インターンシップ生の満足度は下がり、インターンシップの目的を果たせません。
そのため、一部の社員のみがインターンシップの対応を行うというスタンスではなく、全員でフォローし育てていくという環境が必要になります。

期待に応えられない場合、企業イメージダウンの原因に

また、インターンシップ参加者が期待していた内容と実際に体験した内容が大きく異なると、企業イメージがダウンする可能性もあります。
一時的に対応する社員には負担がかかってしまう現実はあるものの、未来の目線で捉えれば、学生からの印象が悪くなれば、将来の人材確保につながらず、結果会社にとってプラスではなくなってしまいます。
そのため、事前の広報活動やインターンシップ生への説明がとても重要になります。
参加者に明確な内容を伝えて、インターンシップでしてもらうこと、できないことを事前に明確に伝えておくことが大切です。

3. 成功させるためのインターンシップ計画の立て方

成功するインターンシップ計画には、ビジネス戦略と連動した目標の設定、担当者間の連携は不可欠です。
以下に、詳細な手順をご紹介します。

3.1 インターンシップの目標設定

まず、企業としてのインターンシップの目的や目標を明確に設定しましょう。
この目標は、学生に対する企業の期待値や、学生がインターンシップを通じて得られる経験やスキルを明確にすることで、双方にとって有意義な結果を生み出す可能性を高めるものです。

3.2 参加対象者の選定

インターンシップの目標設定が終わったら、次は参加対象者の選定です。
対象者の選定時には、必ず目標に基づく選考基準を設けることが求められます。
ここでは、特定の専門分野への関心や、企業で求められるスキルや価値観を持っている学生をターゲットにしましょう。
その際に注意したいこととして、経験者が優位であるという考えでの選考ではなく、適性があるかどうかで判断軸を持つようにすることがポイントです。

3.3 インターンシップのプログラム構成

それぞれの参加者が自身の力を発揮できるような、様々なプログラムを組むことが重要です。
プログラムの一例としては、現場の人々と接する機会や実際の業務を経験する時間、交流の機会を設けることが考えられます。
特に実際の業務においては、自主性という目線に重きを置きすぎると、結局何をしていいのかわからないだけでなく、考えてやったにもかかわらず、社員に指導されるという経験をさせることになりかねず、会社の姿勢に疑問をもたれてしまう危険性があります。
プログラムと同時に育成するという発想を持ち、考え方だけでなく、時間をしっかり使い育てるという意識を会社として持つことが大切です。

3.4 開催期間とスケジュール作成

最後に、プログラムの開催期間と日程を設定します。
目的と内容、そして学生と企業双方の利便性を考慮に入れて、最適なタイミングを見つけることが大切です。
また、時間割を作成する際には、各プログラムの目的や到達目標を明確にすることで、参加する学生にとって分かりやすく、意義のある時間を提供できます。
同時に注意すべき点として、大学側のスケジュールもある程度把握しておくことがポイントとなります。
学生の本業は勉強であるため、単位取得のための講義を後回しにさせてしまうことは、学生にとって良い印象は与えません。
また、多くの学生にとっての優先順位を考えれば、だれも応募がなく、企画倒れになりかねません。

4. インターンシップの運営手法

インターンシップの運営には計画性と戦略性が求められます。
適切なオペレーションとサポート体制を構築することで、インターンシップ生たちは企業の業務や環境に対する理解を深め、自身の成長を実感することができます。
具体的な運営手法について見ていきましょう。

4.1 インターンシップ生へのオリエンテーション

インターンシップの開始時には、まずオリエンテーションを実施します。
これは企業のビジョンや価値観、期待する業務内容などを明確に伝え、インターンシップ生が自身の役割や目標を理解すると同時に、企業側でも参加者の姿勢や意欲を把握するための重要なステップです。
特に、学生の多くは、目的意識をもって参加しており、その目的について企業側がしっかりと理解することが、成功のポイントとなります。
それ以外でも、社内規則やセキュリティルールなど、インターンシップ生が守るべき基本的な事項を説明します。
これらの双方が持っている目線を踏まえて、目線合わせをすることが大切です。

4.2 実務経験

設定された業務を通して、実際の職場環境を体感することが、インターンシップの大きな目的です。
具体的な運営手法としては、以下の2つが挙げられます。

各部署でのオペレーション

通常の業務に参加することで、業界のトレンドや具体的な職務内容、チームでの業務遂行方法などを理解する機会を提供します。
また、学生が就きたい職種や専門領域に関するスキルや知識も身に付けることができます。
インターンシップに参加する学生にとって、実際のオペレーションが会社組織を知る唯一の機会になります。
実際の業務を通じて、将来的な就職先としての候補になるかどうかという目線で見ていることを考えれば、実態とかけ離れたインターンシップは本来の趣旨から離れてしまいます。
実際の業務が今の時代に合っているのかどうかという目線をもって、各部署間で連携の上、インターンシップを受けいれるようにしてください。

プロジェクトへの参加

インターン生を特定のプロジェクトチームに参加させることも有効な運営手法の一つです。
実際のプロジェクトで経験を積むことで、企業の目標達成に向けた取り組みを直接体験できます。
また、学生に大きなプロジェクトに一緒に参加してもらうことで、仕事の責任や醍醐味を味わっていただく機会にもつながります。
注意点として、華々しい業務をメインに担ってもらわないように注意してください。
実際の業務は、地味なことの積み重ねで成り立っていることが大半です。
実際に社会人として企業に入った時に、華々しい業務をメインで行うというイメージを抱いていると、そのギャップにやりがいを失ってしまうことになりかねません。
そのため、地味で見えない努力の先に、華々しい仕事があるという目線も学生に持ってもらうようにしてください。

4.3 フィードバックと評価制度

インターン生の活動に対して、フィードバックと評価制度を設けることで、参加者は自身の行動が求められる業務と照らし合わせてどれほど適合しているのかを把握することができます。
具体的な評価基準や評価項目を明示し、定期的にフィードバックを与えることで、インターンシップ生の成長を促します。
その際には、学生が、なぜインターンシップ先にこの会社を選んだのか、という目的を理解した上で対話に臨むことが大切です。
強みを活かそうと思ってきている学生に、弱みの指導改善を促したところで、学生にとっては素直に聞き入れない話になってしまいます。
逆にもし学生が弱みを改善することを目的にしているのであれば、具体的な改善策を示してあげることも大事なポイントの一つです。

5. インターンシップ終了後のフォローアップ

インターンシップが終了した後も企業と学生の関係は続きます。
終了後のフォローアップが適切であると、学生からの評価も高まり、次回の開催では更なる参加者を集めることも期待できます。
また、インターンシップ生が採用されることで、企業としても人材確保への一歩となります。
以下にインターンシップ終了後の具体的なフォローアップについて詳しく見ていきましょう。

5.1 参加者への感想や改善点のヒアリング

インターンシップが終了した直後は、参加者からのフィードバックを得る絶好の機会です。
参加者の体験、感じたこと、困難だった点などを聞き出し、それをもとに次回以降の改善につなげることが肝心です。
具体的には、アンケートを用いて感想をまとめるのが一般的です。
また、可能であれば、個別面談を行ったり、グループディスカッションを実施したりして、直接カジュアルに話を聞くことも有効です。

5.2 内定者との関係維持

インターンシップで優秀な学生を見つけ、内定を出すことができた場合も、内定から本採用までの間、関係を維持し続けることが重要です。
良好な関係を維持することで、彼らが他社へ流れるリスクを抑え、本採用まで確実につなげることが可能となります。

内定者向けのフォローアップイベント

内定者向けのフォローアップイベントの開催は、企業と学生のつながりを強化する効果があります。
例えば、オフィスツアーや社内交流会、仕事の説明会、スキルアップセミナーなどを開催することが考えられます。
これらの活動を通じて学生が本採用を迷うことなく進めるよう、企業ならではの情報提供やサポートを続けることが大切です。

内定者とのコミュニケーションの定期化

内定者とのコミュニケーションは、定期的にとることがおすすめです。
LINEやメールなどでの定期的なやり取りを心がけることで、両方向の理解を深め、距離感を保つことができます。
また、企業の最新情報を提供し続けることで、内定者が最終的な判断を下す際の参考材料にもなります。

6. まとめ

インターンシップ導入は、学生のみならず、従業員にとっても人を育てるという意識を持ってもらうことにつながり、企業の人材開発に大きく貢献します。
しかし、そのためには、多くの時間と社内間での協力、また計画的な運営や綿密なフォローアップが欠かせません。紹介したステップを参考に、効果的なインターンシップを実施しましょう。

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